SI単位系とヤード・ポンド法

日常使う数字にはだいたい単位がついている。例えば車の速度はkm/hだし、通貨は¥で、大人の体重はkgだ。しかし、アメリカに行けば車の速度はmi/h(mph:マイル毎時)だし、フランスに行けば通貨は€(ユーロ)で、香港に行けば大人の体重はlb(重量ポンド)で表される。要するに所変われば単位も変わるということだ。と言うわけで、石油開発業界でよく使う単位について簡単な解説をしておこうと思う。

まず、世の中のおおよそ数字で表現されるものには単位があることはすでに認識していると思うが、単位に関するルールについては大きく分けて2つの系譜が存在する。ひとつはSI単位系(メートル・グラム法)と呼ばれる国際単位系で、日本もこの単位系に準拠している。もうひとつはそれ以外の単位系で、この際具体的に名前を挙げてしまうと、ずばりヤード・ポンド法のことだ。こいつは今となっては世界で米国・ミヤンマー・リベリアのたった3カ国しか公式に採用されていないにも関わらず、英米文明の繁栄とともにいろんなところにその痕跡を残しており、とても厄介だ。ここでは、まずSI単位系について、続いてヤード・ポンド法の概要について解説したいと思う。