平衡定数の予測

フラッシュ計算の最初のステップは気液平衡定数を仮定することである。最初の段階では、いかにそれらしい平衡定数を与えてもどうせフュガシティが合わないので大まかな値でもよく、全く見当が付かない場合は0.5と仮定して計算を始める。しかし、ある程度の精度で平衡定数を予測できる式があれば反復計算の回数を減らすことができる。

平衡定数の予測式としてよく使われるのは次に示すWhilsonの経験式である。

(65)   \begin{equation*} K_i=\frac{y_i}{x_i}=\frac{1}{p_{ri}}\exp{[5.37(1+\omega_i)(1-\frac{1}{T_{ri}})]} \end{equation*}

ただし\omegaは偏心因子acentric factor、下付き文字のrは臨界物性値の還元値を表す。

(66)   \begin{equation*} T_{ri}=\frac{T}{T_{ci}} \end{equation*}

(67)   \begin{equation*} p_{ri}=\frac{p}{p_{ci}} \end{equation*}