熱力学の章で議論してきた相平衡の条件と、先に議論した状態方程式を組み合わせて、任意の条件を与えたときの相平衡状態を求める手法である相平衡計算phase equilibrium calculationについて述べる。相平衡計算とは、液相と気相の比率や、各相に分配されている分子のモル分率を任意の条件で計算する手法である。フラッシュ計算flash calculationと呼ぶことも多いので、本書でも相平衡計算のことをフラッシュ計算と称することにする。特に気液二相のときは、系の圧力、温度、そして含まれている分子のモル分率を与えて、それぞれの相に分配される分子の割合と、各相内でのモル分率を求めることを(二相)フラッシュ計算two-phase flash calculationと呼んでいる。また、圧力と温度を与えて、各相の残りの状態量を求める手法をPTフラッシュと言うが、体積と温度を固定するVTフラッシュ、内部エネルギーと体積を固定するUVフラッシュ、圧力とエンタルピーを固定するPHフラッシュ、圧力とエントロピーを固定するPSフラッシュ、エンタルピーとエントロピーを固定するHSフラッシュなる手法も存在する。ここではPTフラッシュを前提に話を進める。
- About Me
- Reservoir Engineering Wiki
- Unit Conversion
- Multiphase Flow
- 貯留層工学のマクロとミクロ
- 多孔質媒体とは
- 孔隙率のモデル化
- 浸透率のモデル化
- カルマン・コゼニー方程式
- 相の境界と濡れ性
- 界面張力
- ヤングの方程式
- 移動する界面と毛細管圧力
- 排出過程
- 浸潤過程
- 毛細管圧力曲線
- 非濡れ相残留飽和率
- トラップメカニズム
- スナップオフモデル
- 孔隙二重管モデル
- キャピラリー数
- 毛細管脱飽和曲線
- 相対浸透率とは
- 相対浸透率曲線の導出(排出過程)
- 相対浸透率曲線の導出(浸潤過程)
- 三相流の相対浸透率
- 水の質量保存の式
- 油の質量保存の式
- 流速の表現と易動度
- フラクショナルフロー
- ペクレ数(毛細管圧力の影響)
- 重力数(重力・浮力の影響)
- バックレイ・レバレット理論
- 速度律
- バックレイ・レバレット解法の例
- Thermodynamics
- Phase Equilibrium Calculation
- Mathematics
- Study Abroad
Adsense
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 6月 | ||||||
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |