物質量

ポンドモル(lb-mol)を用いる。SI単位系では、グラムモル(g-mol)が用いられており、ある物質を6.02×1023個(アボガドロ数)集めたときに、1 molと定義している。

例えば、水素について

水素分子6.02×1023個 = 1 mol = 1 g

である。一方ポンドモルは、

水素分子453.56×6.02×1023個 = 1 lb-mol = 453.56 g = 1 lb

であり、ある物質を453.56×6.02×1023個集めたときに1 lb-molと定義されている。なにやら順序が逆のような気がしないでもないが、1ポンドが基準になるようにアボガドロ数をいじっている訳だ。このように、ヤード・ポンド法では物質量の定義も異なるので、状態方程式に登場する気体定数(R)もSI単位系の8.3143(JK-1mol-1)ではなく、10.731(psia・cf/lb-mol/°R)となる。ぼんやりしていると、プログラムを組むときなどにこのあたりの変換で足をすくわれるので注意である。